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Ken Makino
Independent animator

MAKING

of

GIGAGOGOGA

ただいま計画中のコマ撮りアニメ「ギガゴゴガの町」の中から、主人公のパトとその友達の

キャラクターを使って、サブストーリー的な短編アニメを作ってみました。

本編「ギガゴゴガの町」の制作準備を進めながら、

こういった短編も、機会をみて作って行きたいと思います。

「ギガゴゴガの町」シリーズのパペット制作のメイキング

 

コマ撮り用のパペットなので、中に金属製のボールジョイントのアーマチュア(関節)が入っています。金属製の関節にすることで滑らかな動きと、程よい保持と耐久性が出ます。

外殻は加工がしやすいプラバン等を使っています。

「ギガゴゴガの町」シリーズには登場しない小物達です。

​主にイベントやノベルティーグッズとして制作しました。

GOODS

「ギガゴゴガの町」シリーズ「フレボッツ」の制作日記

撮影中はコマ撮りに集中してますので、あまり現場の写真はありません。

撮影の工夫や、流れを中心に書いています。

SHOOTING

PATO

パト

パト

名前の由来はスペイン語でアヒル(Pato)から名付けました。

テスト

テスト

ラフ画を元にスタイロフォームで大体の大きさを決める。

設計

設計

中に入るアーマチュアを考えながら外殻を整えていく。ここで適当にすると、後の微調整が大変な事になる・・・。

組立

組立

切出したプラバンを組み立てていく。外殻は予備を含めて何パターンか制作する。

ゼンマイネジ

ゼンマイネジ

背中のゼンマイネジも予備を含めて制作する。予備があれば撮影の時に壊れても、修理のため中断しなくても作業が続けられる。

脚部分

脚部分

図面をプリントアウトし、1mmの真鍮板に貼付けて、切出していきます。この後、穴をあけたり、角を取ったり、つま先と踵部分を曲げて仕上げていきます。

仮組1

仮組1

出来上がったアーマチュアと外殻

仮組2

仮組2

動きとバランスのテスト。

仮組3

仮組3

塗装

塗装

表面を金属ぽくするためにアルミシールを全面に張り付け、下地にサーフェイスを吹きます。

内部構造

内部構造

目を光らすために、何体かはLEDライトを仕込んであります。ボディの右上部分にスイッチがあり、腕のスリットからL字の棒を入れてON/OFFします。

LED内蔵

LED内蔵

右側の2タイプが中にLEDを仕込んだタイプです。

完成

完成

左側がノーマルタイプで、左側がダメージタイプになります。

PUPPETS

ニド

ニド

名前の由来は、塗装で三回も落として失敗していたので 「二度(ニド)有る事は三度ある」からとりました。

ラフより図面起こし

ラフより図面起こし

ラフ画を元に、イラストレーターで図面を引きます。 1mmのプラバンを使うので、 接着で重なる部分は、その分小さく設計してます。 レイアウトは、切出し用になるべく余白がないように配置します。 ただ、カットはレーザーを使用するので、設定によっては溶けたり燃えたりするので、 パスの重なりを無くしたり、工夫が必要でした。

レーザーカッターで切出したパーツ類

レーザーカッターで切出したパーツ類

他のパペットのパーツも混ざっていますが、真ん中あたりが今回のパペットのパーツです。 カットはギリギリ切れずに残るように設定し、手で簡単にとれるようにしました。 その方がレーザーによるプラバンの目減りを、少なくする事ができます。

組立1

組立1

コーナー部分は丸みを付けるので、裏から三角プラボウを充ててます。 頭頂部はプラバンを積層し、パテ「モリモリ」を盛っています。

組立2

組立2

パテを早く乾燥させるために、発熱しているモニターの上に置きました。

ニド試作1号と

ニド試作1号と

最初は左側のタイプで制作していましたが、テーゲと大差が無いので作り直しました。

背中のゼンマイネジ

背中のゼンマイネジ

背中のネジは1.5mmと2mmの真鍮線を曲げてハンダ付け。 根元部分は戦車の車輪を複製したモノを使っています。

構成パーツ

構成パーツ

完成したパペットはシンプルだけど、パーツは多め。 基本ボディはプラ製ですが、その他の素材は真鍮、アルミ線等といろいろ使ってます。

内部構造

内部構造

手と口はバネでテンションをかけています。 これで色んなポーズを保持できてコマ撮りが出来ます。

ニド背面

ニド背面

背中周りは少し違う雰囲気で制作。

ニド正面

ニド正面

コマ撮り用のパペットなので、色んなポーズで固定する事ができます。 お腹には小さな引き出しが付いており、色んな小物を出す設定。 (中から物を出そうとすると、口に当たって取り出せない・・・。)

テーゲ

テーゲ

名前の由来は沖縄の方言で「いい加減な」と言う意味の「テーゲー」

図面引き

図面引き

ラフ画を元に中のアーマチュアと外殻の展開図を作成。それをプリントアウトしてプラバンに貼り、切出していく。

外殻組立1

外殻組立1

切出したプラバンを組み立てて全体のバランスを取っていく。

外殻組立2

外殻組立2

後ろ部分はネジで止められるように、加工してあります。

ネジ

ネジ

寝中のゼンマイネジはプラバンで制作しています。

クリアーパーツ

クリアーパーツ

プラ棒で原型を作って、「おゆまる」で型を取り エポキシ系の接着剤に「タミヤカラー」で色を混ぜて複製。

バイザー

バイザー

バイザーも何種類か制作しました。 グレー色が原型です。他の複製したクリアーパーツには つや消しクリアーを吹いて、テカリを押さえています。

脚部分1

脚部分1

プリントアウトした紙を1mmの真鍮板に貼付け切り出し。

脚部分2

脚部分2

加工後の脚部分のパーツ

両腕と口のパーツ

両腕と口のパーツ

細かい金属パーツなので加工に手間取りました。

アーマチュア

アーマチュア

目の部分に青色LEDライトを仕込んだ所です。(写真では紫色に見えます。) 光源は一つですが、光ファイバーで両目に分けます。 ですが、ボディの色と合わなかったので緑色のLEDに変更しました。

仮組1

仮組1

アーマチュアをセットした所。図面通りでガチガチになっています。

仮組2

仮組2

おかしな所が無いかチェック。問題が無ければ分解して塗装に入ります。

下地塗装

下地塗装

表面を馴らし、塗料のノリを良くするために下地のサーフェイサーを吹きます。これで細かいキズは目立たなくなります。

再セット

再セット

塗装は青をベースにしました。

テーゲ1

テーゲ1

脚底が広いので安定しています。

テーゲ2

テーゲ2

逆立ちも出来ます。

NIDO

TE-GE

Vehicle

「ギガゴゴガの町」シリーズの小物関係の制作メイキング

強度がいる所は金属を使い、他はアクリルやプラバンを使用。

強度の要らない所や、あまり映らない所は安く仕上げるために紙などを使っています。

大部分のプラスチックや紙の加工はレザーカッターを使用しているので、精度とスピードが上がりました。

エコカー1

エコカー1

パトが設計した歯車式蓄電エコカー。

エコカー2

エコカー2

中で操縦者が歯車を回す事で、後部の蓄電器にエネルギーが貯められ、その力で前進する仕組み。車体が重いので、パワー不足になり、なかなか進まない・・・。

図面

図面

CADが無いのでイラレで設計。この設計では、思惑より前進してしまうので、再設計しました。

切り出し

切り出し

歯車部分は厚みが必要だったので、5mm厚のアクリル板をレーザーカッターで切り出しました。アクリル板が一番キレイに切出せます。でも、アクリル板は少々高くて、割れやすい・・・。

組立

組立

後ろ部分は厚みは要らないので、1mmのプラバンを切出して組み立てました。

仮組

仮組

塗装前の仮組。このあと分解してプラバン部分はサーフェイスを吹いて、アクリル部分は直で塗装しました。

キックボード

キックボード

テーゲが愛用しているキックボード。手軽なエコカー

キックボード

キックボード

ボード部分はプラバンですが、力のかかる箇所は金属を使っています。

PROPS

小物類

小物類

フレボッツ!2「OIL」で使った小物類のメイキングです。

家具などの小物

家具などの小物

全体のカラーとサイズを把握するため、イラストレーターで制作。イメージが決まったら、展開した図面を引きます。

切出し1

切出し1

1mmのプラバンをレーザーカッターで切り出し。細い部分はレーザーの熱で変形するので、工夫が必要。

切出し2

切出し2

切出したゴミ入れカートの構成パーツ。

切出し3

切出し3

キャビネットの基本部材。細いパーツは使い物にならないので、エバーグリーンのプラボウを代替えしました。その方が経済的で精度も高くなります。

組立1

組立1

0.5mmのプラバンで切出したパーツを組み立てる。0.5mmぐらいが変形も少なく、精度が出る。

組立2

組立2

角を裏から三角プラボウで補強して、表面を削りアールを出していきます。

組立3

組立3

プラ段階での組立終了。

アルミシール加工1

アルミシール加工1

上からアルミシールを貼り、金属の雰囲気を出していきます。

アルミシール加工2

アルミシール加工2

アール部分の処理にコツがいりますが、一番重要な事は厚みのあるアルミシールを使う事。そうしないと引っぱりや圧着時に破れてしまいます。

アルミシール加工3

アルミシール加工3

アルミシールを貼ると、細かい傷も無くなり、付いても金属ぽくなるので、いい味になります。

アルミシール加工4

アルミシール加工4

アルミシールを使うと、プレスされた雰囲気にもなるのも利点です。

アルミシール加工5

アルミシール加工5

貼り終えたあとに、塗装のノリを良くするために、表面をスポンジサンド等で荒らしていきます。

下地処理

下地処理

下地のサーフェイスを吹き、塗装して仕上げていきます。

作業台と棚

作業台と棚

仕上げは金属用のラッカースプレー缶で、プラモ用のスプレー缶より、量も多く経済的です。

ネジ式蓄電装置

ネジ式蓄電装置

バネを回して、解放力で発電するという「ギガゴゴガの町」の設定。

ダストキャリー

ダストキャリー

大きめなゴミ入れ。この世界は金属とプラスチックが主な原料なので、その二つをリサイクルのため分別して捨ててます。

製図台

製図台

この世界では、座る習慣が無いので、立ちながらの生活です。製図台も立ちながらなので、脚を入れるスペースはありません。横には手動で回すゼンマイがあり、内蔵されたプレーヤーから音楽が流れます。

小物入れ

小物入れ

三種類のカラフルな小物入れ。

キャビネット

キャビネット

3タイプの大きさの小物入れを収納。小物入れには小窓が開いており、中が確認出来るようになっている。

フレボッツ!2

フレボッツ!2

フレボッツ!2「エコカー」で使う小物の一部が完成しました。

背景セット

背景セット

フレボッツ!2「エコカー」の背景セット

設計1

設計1

基本構造を設計していきます。天井のトラス構造はほとんど映らないので、紙で表現する事にしました。

設計2

設計2

トラス構造。紙をレーザーカッターで切って表現します。

カット

カット

レーザーカッターで少し張りのある紙をカット。この時点ではぺらぺらですが、張合わせていくと、しっかりして来ます。

ペーパークラフト

ペーパークラフト

紙を使ったトラス構造。ここまで仕上げると、しっかりして来ます。

トラス構造1

トラス構造1

アップで映る部分のトラス構造は、1mmのプラバンを切って制作。

トラス構造2

トラス構造2

トラス構造を構成するパーツ。これをプリントアウトした紙をガイドにして、組み立てていきます。

トラス構造3

トラス構造3

組み上がったトラス構造の柱6本。下に敷いてあるプリントアウトした紙をガイドにして組立てました。

トラス構造4

トラス構造4

真ん中の赤茶色のトラスがプラバンで制作した物で、シルバーのトラスが紙をベースに制作した物になります。

ドアと柱

ドアと柱

プラバンで制作した扉と柱。サフを吹いて、錆び止め風の色を塗りました。

壁

壁は100均で買ったカラーボード(段ボール風)を着色。窓はオレンジ色に塗装したハトメをはめています。ネジ柄のパンチパネルはレーザーカッターで切抜いた物を使いました。

トラス

トラス

今回、背景で一番苦労した天井のトラス構造はほとんど映っていません・・・。

Background set

Props

オイル制作日記

オイル制作日記

パペットの動きとカメラワーク、液体の表現の試しとして制作しました。 撮影3日 編集2日 音入れ4日

テストショット風景

テストショット風景

ライティングやら各ショットの仮テストを半日ぐらいやっていました。

オイル表現として使う液体

オイル表現として使う液体

エポキシ系の2液混ぜるタイプの接着剤で、片液のみに着色しました。 粘度が高いのでコマ撮りなどで表情がつけやすいです。

撮影台

撮影台

前後左右に動く台。各軸に電子スケールがついていますので細かい精度で動かす事が出来ます。

撮影1

撮影1

机は動かないようにB4サイズのプラ板に固定。 シーンに合わせて位置を変えています。 周りの丸いモノは磁石で、プラ板の浮き上がり防止と メタルパーツへの移り込みのアクセントとして配置しました。

撮影2

撮影2

下が鉄製の棚なので、磁石で下に固定しています。

撮影3

撮影3

顔中にエポキシ系の接着剤を塗布。 水滴の先は硬化したモノをつかい、それ以外は混ぜる前の液体を使いました。

エコカー撮影日記

エコカー撮影日記

製作期間は約二ヶ月になります。 小物制作4週間程度 背景設計1週間 図面よりレーザーカッター切出しで2日 背景制作に5日 背景セッティング1日 撮影3日 編集音入れ2日

コンテ

コンテ

今回は無印良品で買った四コマ用のノートを使いました。時間が無かったので、半日ぐらいでコンテを切って撮影開始。

セッティング

セッティング

コマ撮り撮影よりも、ライティングやカメラアングルのテストに時間がかかる・・・。セッティングが決まるとサラサラ撮影。

製図シーン1

製図シーン1

パトが紙に◯を描くのですが、あらかじめ◯を描いてあり、その上をなぞる動きを撮影します。撮影後PC上で余分な線を消し、描いているよう見せました。

製図シーン2

製図シーン2

描いた後の指をイジイジするシーンはお気に入りですが、撮影中に間違って動かしてしまった指を直したのが、偶然にも良い動きだったので使う事にしました。

パーツを選ぶパト

パーツを選ぶパト

突貫で切ったコンテなので、撮影前に削ったシーンは3〜4カットありましたが、撮影後に削ったシーンはこのカット一つになります。けっこう気に入った構図だったのですが、繋がりが悪かった・・・。

手動式ハンドソー

手動式ハンドソー

ヒモはテクノロートという素材で、ナイロン製ですが針金のように形を保持する事ができ、しかも折れない!ハンドソーの刃は指で弾いて動いている間に撮影しました。

切断作業

切断作業

切れる瞬間にパイプを入替えて切れているように見せてます。浮いているパイプは中に針金が入っていて、落ちた瞬間は、反対側の見えない位置から針金で支えています。

テーゲ登場1

テーゲ登場1

遊びに来たテーゲ。パトの行動を暖かく見守ります。

テーゲ登場2

テーゲ登場2

キックボードで登場のテーゲ。マスキングでコースと停車位置を決めて撮影しました。カメラがスライドしながらの撮影でしたので、1フレーム、1mmでもズレると納まりが悪くなるシーンでした。

長間回しシーン1

長間回しシーン1

カメラは上下とパンと集点のみで、セットを弧を画きながら動かしています。今回の撮影で一番苦労したシーンで2回ほど撮り直しをしました。

長間回しシーン2

長間回しシーン2

ヘルプの人(嫁)がガイドにそってセットを動かし、僕がカメラの上下とパンと集点を調整しながら、パペットを動かしました。早回しシーンなので、パペットの動きは細かい所を気にせずザックリ撮影出来ました。

走るパト

走るパト

簡単そうで意外と撮影方法を考えたシーン。パトの右側を、回し車の中心部に固定。パトの歩幅と、回し車の動きを合わせると、回転が不自然に見えるので合わせず、パトは4動作を繰り返しながら、回し車は十字の部分が同じ所に来ないように撮影しました。

疲れ果てたパト

疲れ果てたパト

外に出る事は無かった・・・。 僕も突貫で作業したので、外に出れなかった・・・。

ECO CAR

OIL

パト型名刺立て

パト型名刺立て

イベントで名刺立てが必要になり制作しました。主な素材はアルミと真鍮になります。

製図

製図

まずは図面からおこします。

切断

切断

プリントアウトした図面を5mmのアルミ板に貼付けて切出していきます。このころはバンドソーが無かったので、切断に苦労しました・・・。

金属加工1

金属加工1

貼付けた図面をガイドに穴開けなどを行っていきます。

金属加工2

金属加工2

角を取ったり、バリを取ったり

アーマチュア

アーマチュア

関節は7ヶ所に使用します。

ハンド

ハンド

手の部分は、厚みのあるワッシャーを焼き鈍して使いました。

正面

正面

本体に名刺を挿しておいて、両手でカードを保つ事ができます。

背面

背面

写真では分かりにくいですが、踵部分に転倒防止のため、ネジで台座に固定出来るようになっています。ちなみに背面のゼンマイネジは回りません。

設置

設置

イベント会場にて、こんな感じで設置しました。(右端)

パトの3Dパズル

パトの3Dパズル

クリアーな塩ビ版をカットして3Dパズルを制作しました。

三色のパズル

三色のパズル

色は三色。右のランナーから切離して組み立てる事が出来ます。

足元

足元

脚部分はサイズがタイトに出来ているので、組立に手こずります。

洗浄

洗浄

レーザーカッターで切断すると、塩ビなので淵などが焦げ、表面が煙で汚れてしまいます。カット後は洗浄が必要になります。

組立図

組立図

簡易的な組立図。カラフルに何色か制作しました。

パッケージ1

パッケージ1

説明図と本体をセット。

サンプルDVD

サンプルDVD

裏にはポートフォリオのDVDが付いています。

裏

裏側には名刺やチラシなど入れてあります。

パズル付きポートフォリオ

パズル付きポートフォリオ

何種類か制作しました。

3D PUZZLE

CARD STAND

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